近年のゲームタイトルは、ローカライズ作業において膨大なボイスファイルの翻訳作業を伴います。ゲームローカライズのために収録されたあらゆる言語のボイスファイルに対し、ファイルの欠損がなく、かつフォーマット、レベルなどが適正であるかどうかを納期までに1つ1つ完璧にチェックを行なうことは不可能です。また、もし問題が発見された場合に、ファイル名を変更したり、個々のエラーを1つ1つ修正していくのは、膨大な時間と手間を要します。
Alto Studioは、何千ものボイスファイルに対し、あらゆる角度から自動でエラーチェックを行なうゲームローカライズ作業のために開発された画期的なツールです。また、ローカライズ用ボイスファイルの不具合を自動で修正することも可能です。
煩雑なローカライズ作業も、Alto Studioで手早く高品質に。
ローカライズボイスファイルの命名規則やファイル階層、データ管理に用いているサウンドツールなどの設定を基に、一連のボイスファイル(ダイアログライン)をAlto Studioに読み込ませます。下記のような読み込み方も可能です。
ボイスファイルを格納しているフォルダの読み込み
(言語ごとのサブフォルダの指定、接頭語や接尾語の指定が可能です。)
エクセルシートの読み込み
ゲームオーディオミドルウェアとの同期
(ADX2™、Fabric、 FMOD®、Wwise®)
また、Alto Studioはあらゆる言語ボイスの読み込み、及び豊富な言語プリセット(FIGS、CJK、ZPHR、PTB)を取り揃えています。
読み込んだボイスファイルに対して、エラーをチェックしたい項目、及びエラーの許容範囲について設定を行ないます。
ファイルの欠損、余剰なファイルまたは命名規則に則っていない
ファイル名のチェック
オーディオフォーマットの不一致
(サンプルレート、ビット深度、チャンネル数)
ラウドネスの不一致(ラウドネス平均もしくはピークによる判断)
タイミングに起因するエラー
(ボイスの長さ、前半・後半部分のサイレンスの長さ)
周波数に起因するエラー(スペクトル中心)
発見されたエラーを各言語もしくはエラータイプごとに表示します。
また、エラー発生の主原因を解明するための、エラーの統計データビューを表示することもできます。リストアップされた各ボイスファイル名をクリックすると、エラーボイスファイルと、これに対応するオリジナル言語のボイスファイルの波形・スペクトルを比較することができます。
発見されたエラー箇所は、対応するオリジナル言語のボイスファイルと完全にマッチするように自動修正、もしくはそのエラーを可能な限り最小化する事ができます。
サンプルレート、チャンネル数、ビット深度、ラウドネス、無音部分に起因するエラーは、全て自動補正が可能です。
また、存在しない(欠如している)ボイスファイルについては、新たに同一名の音声ファイル(エラーシグナル音で構成)を生成し、警告ファイルとして補填しておくことも可能です。
エラーチェック後、PDF、HTML、Excel形式など、幅広くエラーレポートを書き出すことが可能です。書き出したエラーレポートは、クライアントやローカライズチーム内で共有することができます。
また、エラー結果をサードパーティツールで読み込むための、XML形式のレポートを書き出すことも可能です。
この最新版Alto Studioには、Tsugi社のボイス処理技術である「VoiceFX」が搭載されています。ロボット、エイリアン、モンスターなどのボイスエフェクトを簡単に実現できるほか、無線通信風エフェクト、スタジアムのアナウンスといった、多岐なエフェクトを作成することもできます。また 一連の処理はAlto Studio内で行われるため、プロジェクト内全てのダイアログラインを素早くバッチ処理することが可能です。さらに、特定言語のセリフのみ、特定キャラクターのセリフのみ、といったボイスファイルの選択も簡単です。
(使用可能なエフェクト一覧:コーラス、コンプレッサー/リミッター、コンボルバー、デグレーダー、ディレイ、ドロイド、グラフィックイコライザー、フィルター、フランジャー、フォルマントフィルター、ゲイン、ミキサー、ピッチシフター、リバーブ、リングモジュレーター、サチュレーター、ボコーダー)
またツール内にエンベロープ、LFOが用意されており、これらを用いてエフェクトラックの各パラメーターを個々に変調させることが可能です。さらに対象ボイスファイルの波形分析機能も備わっており、分析して得られた振幅、ピッチ、ノイズカーブ情報をそのままモジュレーションソースとして扱うこともできるため、より豊かで進化したボイスエフェクトの作成を可能にします。
ターゲットラウドネス値を設定しプロセスを行うと、対象としたオーディオファイルのレベルを全自動で補正することができます。
複数のボイスファイルで構成されるセリフを繋げてテスト再生します。原作ボイスと比較し、翻訳ボイスで自然に聞こえるかどうかチェックすることが可能です。
膨大な量のファイルに対し、一括でリネーム処理を行います。多機能なルール構築オプションを備えており、オーディオ特性を条件としたネーミングルールの構築も可能です。
各セリフのテキストラインをインポートするだけで、あらゆる言語の一時的なボイスファイルを生成する機能です。
ゲームオーディオミドルウェアプロジェクト(Wwise, FMOD, ADX2, Fabric…)形式のボイスファイルも、Alto Studioにエクスポート可能です。
お使いのツールやデータベースとAlto Studioを接続、または、Alto Studioの機能を拡張するためのプラグインインターフェスを用意しています。
セリフ一つ一つに対する、様々な形式のランタイムIDを生成する機能です。
お使いのビルドパイプライン、ツールからAlto Studioを呼び出すことが可能です。
またAlto Studioは、TsugiのAudioBotを利用したバッチ処理や、OC3 EntertainmentのFaceFXを使用したLipSyncデータの生成など、多くのユニークな機能をサポートしています。
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Alto Studioは、何千もの多言語ダイアログ(ボイス)ラインを自動で比較分析し、データのフォーマットや音量、長さなどの問題を発見し、エラーレポートとして報告するオーディオローカライゼーションツールです。主要ゲームオーディオミドルウェア(Wwise, FMOD, ADX2)で管理されている多言語ゲームボイスの読み込みにも対応しています。
Windows7, 8以上のOSで動作可能なAlto Studioの無料体験版です。
製品版同様に一連の機能は使用できますが、一度に分析できる音声ファイル群は50組以下、また製品版のツールメニューで操作可能ないくつかの上級機能は取り除かれています。
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