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GameSynthでアニメ系風切り音を作ろう
日本のアニメでは、ロボットやキャラクターが動く時、「ズキョォン!」「シュピン!」などのユニークな音が鳴ります。ジャパニメーションを特徴づける、サウンドデザイナーの職人技ともいえる音ですが、GameSynthを使うとこういったタイプの音も作り出せます。
さらにスケッチパッドを使えば、マウスやペンで線を描きつつ、様々な鳴りのバリエーションをどんどん作り出していけます。
音源モジュール
音のベースはNoise(ノイズ)ジェネレーターです。
Bandpass filter(バンドパスフィルター)のResonance(Q値)を最大にすることで、特定の周波数帯のみを通すよう処理されています。
このBandpass filterによって、本来ザーというノイズがキュイーンという鋭い音になります。
Sketch Pad(スケッチパッド)からは、フィルターのFrequency(中心周波数)に繋がるケーブルが伸びており、これによって、「線を右にふれば、フィルターを通る音がより高くなる」効果が生まれます。
その後Saturator(飽和)で音に強さ荒さと加え、Gain(ゲイン)とEnvelope(エンベロープ)で
振幅を調整しています。
(Saturatorは強力に振幅を変えてしまうため、Gainモジュールはその次の工程で組み込むといいでしょう)
Envelopeでは、こういった音のコントロールに適したHalf-Sineプリセットを使用しています。
エフェクト
後半ではもっと音に輝きを与えるため、より明るく鋭い音を作るRing Modulator(リングモジュレーター)を使用しています。さらにそこへ信号を送るSine Bank(サインバンク)ジェネレーターは、スケッチパッドのY軸によってメインピッチがコントロールされ、これにより 「線を右にふれば、より高い音が送られる」仕組みとなります。
Sine Bankでは、今回は単一のオシレーターのみ鳴らす設定にしています。 モジュール内の(グローバルな)Saturation値を変えると、多少音色も変わります。 他のオシレーターを追加してサウンドバリエーションを作成することもできますが、その場合はパッチの音量を調整する必要があるでしょう。
最後のDelay(ディレイ)モジュールは、サウンドに山びこ効果を与えます。パラメーターを下げればあっさりした表現になり、通常のロボットアクション向きの音になります。パラメーターを強めにかければ、ここぞという決めポーズなどに向いた、インパクトのある効果音になるでしょう。
完成パッチは、Anime Swishの名前でツール内リポジトリからダウンロードできます。マウスやペンタブで線を描き、そのレスポンスの面白さをお試しください!