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GameSynth version2021.1リリース
2021/03/17

「ボイスドラマ」「シチュエーションボイス」制作をGameSynthでクオリティアップ!

竹本晋太郎

「ボイスドラマ」「シチュエーションボイス」というジャンルがある。

音のみ(声優さんの演技&効果音演出)でストーリーを楽しむものだが、アニメのようにビジュアルがいらないので気軽に制作でき、デジタルコンテンツプラットフォームで販売していけるので同人創作でも人気だ。

とはいえ映像がない分、真剣にサウンド演出で勝負しなければいけない。

GameSynthの「キャラクターボイスの加工」「音響シミュレーション」「環境音・効果音作成」機能は、ボイスドラマ作品のクオリティアップ、演出作りにも強力に活用できる。

今回は、かねてよりGameSynthチュートリアル動画でお世話になっている声優の浅見ゆいさんのご協力のもと、GameSynthを使った音声作品のデモを作ってみた。(せっかくなので映像もあててみた)



浅見ゆいさん演じる悪役シーン。(ご本人のサイトより、ボイスサンプルをお借りしています) ※「ボイスの一部クリーチャー化」「音響空間演出」「効果音の作成」などすべてGameSynthで行い、最終的にReaperでミックスしている。

キャラクターボイスを加工しよう

動画の最後で声を怪物化させているが、これはVoiceFXモデルのプリセットを使用している。



ボイスチェンジャーエフェクトだけでなく、「無線風」「電話」「アナウンス風」「ホール」など、ソフトな声の加工もできる。音の知識がなくても、プリセットに頼れば品質のいい加工ができる。

作品のシチュエーションにもよるが、うまく使えば、単に声優さんに台本を読んでもらうだけとは一味違う、本格的な音声作品に仕上げられるだろう。


音響効果を与えよう

地下水道の音響共鳴は、Modularモデルで自作している。


上の動画で使っているTube(管)モジュールは、地下施設のような「壁に囲まれた空間」を演出できるエフェクトだ。たとえば 「ロッカーやダクトに閉じ込められている」「戦車の中で話している」といった、密室系の音響共鳴を再現できる。

また左右のラインで若干パラメーター設定を変え、それをステレオに繋げることで、入り組んだ広い施設のような、左右非対称なサラウンドを作っている。


音響効果の例で、もうひとつ「Spectral Delay」を紹介したい。
浅見ゆいさんのナレーションサンプルをお借りして、テーマパークのアナウンスのように仕上げてみた。(ご本人のサイトより、ボイスサンプルをお借りしています)



※環境音はDSP Sci-Fiの都市系モデルを使って当てている。
 
左側の声のラインで使っている「Spectral Delay」は、声の周波数ごとに異なるディレイ(山びこ)を与えるモジュールである。一般的なリバーブやディレイを使うよりもっとリアルな、様々な建物に反響しているような屋外を再現できている。

他にもGameSynth搭載の120個のサウンドモジュールを使えば、一般的なDTMツールとは違ったアプローチでオリジナルの音響効果を組むことが可能だ。音声作品を作るにあたって、引き出しが増えていくだろう。


雰囲気づくりに効果音も加えよう

雰囲気づくりには、もちろん声以外の効果音も必要だ。筆者も、ハイクオリティな音が必要なときには販売サイトで買うこともある。

だが予算はもとより、
・たとえば「森の音」を買っても「森の音から鳥だけを消す」といった細かな編集ができない。
・あれでもないこれでもないと、サイトをまたいでうろうろするのも時間がかかる。

その点GameSynthでは、あらゆるジャンルの音が作れ、かつプロシージャルならではの大胆な音のカスタマイズができる。音を作った後、 Reaperへのエクスポート機能を使うのもスムーズなワークフローになるだろう。


Reaperの編集画面。数秒のカットに、実はあらゆる音がミックスされて雰囲気が作られている。「水」「電気3種類」「爆発」「足音」「風」「カラス」「翼」「炎」「雄叫び」「魔法」「クリーチャーへの変化3種類」…と、 すべてを有料効果音で集めようとすると、相当予算がかかるだろう。GameSynthなら、これらすべてをリポジトリから拾い、さらに音そのものをカスタマイズ(たとえばいらない音の要素を消したり)して使っていける。
「カスタマイズできる=色々な作品に利用できる」ということで、今後長期的に作品を作っていきたいなら、GameSynthはお金を節約しながらも、プロレベルの効果音表現が実現できるツールになるだろう。

浅見ゆいさん

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ご協力ありがとうございました!



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